視覚言語とコミュニケーション

2022.4.24

建築と子供たちのメソッドを用いた連続クラスを4月~7月までの月1回づつ計4回、大阪市内にあるβ本町橋という施設で開催しました。

昨年実施したオンラインワークショップの要領を活かし、リアルとオンラインで会場をつなぎ、仙台、名古屋、埼玉などの参加者とともに、ハイブリッド型のワークショップにチャレンジしました。もちろん、昨年利用した日本語字幕入りのArchitecture&Children教育デザイン体験動画を今回も利用しました。


以前、創始者であるアンテイラー先生のお話しを伺った時に、建築デザインスタジオのような場所がとても大切だとおっしゃっていました。

そのため、これらのワークショップを開催する場所を建築と子供たちデザイン体験教室「MANAVIVA」と名付けました。


このMANAVIVAとは

“学び”+“VIVA“(スペイン語で生きる)“場”の意味です。

生きる上で大事な学びを提供できる場所という意味が入っています。



そして、このプロジェクトは以下の趣旨に基づきます。


1回目は視覚言語とコミュニケーションです。


指導はネットワーク仙台の永野ますみさんです。

オンラインの指導で、リアル会場の方々は画面を見ながら作業してもらいました。


建築家は、デザインのはじめに、人や物がどう動くのか、音がどう響くのかなどを、円や線や矢印を使って描きながら考え、デザインの構想を練っています

こうした円や線や矢印は、目で見てわかるようになっているので、視覚言語と呼ばれ、視覚言語を使えば、言葉がなくても他人にデザインの意図を伝え、コミュニケーションをとることができます。

●シャボン玉の一生

シャボン玉が空中を動く様子を描いて視覚的な物語を創ります

シャボン玉が生まれて大きくなり、重力の影響で下に落ちていき、やがて弾けて消えるまでの一生をよく観察し、円や矢印を使って描きます

まずリアル会場でシャボン玉を何回か吹き、観察してもらいました。

シャボン玉の形や動く矢印の表現の仕方、消える表現まで先生の説明をよく聞いて描いてくれています。

それぞれ個性があってよいですね。とくに矢印の使い方が上手です。

太い矢印、細い矢印、2次元の矢印、いろんな矢印がみられます。

矢印の種類でシャボン玉の勢いがよくわかりますね





●ねじまきおもちゃの仕組み図

ネジまきおもちゃのエンジニアになったつもりで考え、何がこのおもちゃを動かしているのか、おもちゃの内部の仕組みという見えないものを仮説をたてて図にします

おもちゃの動きをよく観察し、内部にバネがあるのか、それとも歯車か、てこか、動く車輪でもあるのか、おもちゃがうまく機能するためにエンジニアがどんな仕組みをデザインしているのかおもちゃの内部を想像して描きます

いろんな動き方をするおもちゃに子供たちは夢中でした。

おもちゃの動きをみながらどういう仕組みになっているのかを想像して描いてもらいました

わからないものを想像して描くことを楽しんで作業されていました

動き方を観察してよく捉えていますね

どうなっているのかわからないおもちゃの中の仕組みを想像することは難しかったとおもいますが、よく考えられています。とくにネジや歯車などが詳しく描かれているところや、おもちゃの動きが勢いのある色々な矢印で描かれているところがとても素晴らしいですね。文字を効果的に使っているのも良いですね。

参考作品はおもちゃの動き方、中の仕組み、おもちゃの外観がよく描けています。

はじめてみる人でも、これを見ればどんな動きをするのか一目でわかりますね。とてもすばらしいです

普段の生活の中でも機械など動くものをよく観察して中身を想像して、

もし分解できるものがあれば中身をみてみましょう。


A+CデザインLABO関西

A+CデザインLABO関西

建築デザイン手法を使った教育プログラムを利用して 誰でも参加可能なワークショップを実践しています

0コメント

  • 1000 / 1000